大宰府と友人の話
どうも、ヒップホップの教師です
新年も明けてもう半月ほど経ちましたが皆さんどのようにお過ごしでしょうか?
僕はある事情により福岡弾丸縦断旅をしてきたところなので、今回は前置き無しにその旅について皆さんに話したいと思います。
前の日
生活リズムという概念からは縁遠い僕は午後4時ごろ起きるわけですが、それが一つ目の過ちでした…。
皆さんには言っていませんでしたが無職の僕も実は今年大学受験に挑戦しようと思っていたので、起きた僕は「そろそろ願書を出すかな」と軽い気持ちで願書の準備をしだしました。
まず一つ目の志望校を確認すると、なんと……
願書の受付期間終了日が昨日(前の日の前日)
そう、僕は“一つ目の過ち”の前に既に、『願書を出し忘れる』という最大にして最悪の過ちを犯してしまっていたんですね。
あまりに衝撃の強い事実に衝撃を受けながらも僕は前に進む男なので、二つ目の志望校の願書について調べると、
受験料振込期限が今日の午後5時(前の日)、願書が明日(旅1日目)必着
それを確認した時刻、午後4時15分たしか…
インパルス走る!永久記憶不滅!
俺飛べる!飛べるんだ!
入金が完了したのが4時半。
そこから受験シートを印刷し、書き、願書ができたのが5時半。
そして地域の中央郵便局に駆け込むこと6時。
だがなんと当日発送の書類の受付は5時まで。
最後の望みをかけて近くの宅配所に駆け込むこと6時半。
そして目にしたのが
当日発送の受付は5時半までの文字
その時をもって翌日に、『願書直出し』というこの世で二番目に無駄な行為のための旅に出ることが決定しました。悲しい。
悲しかったが、その後とりあえずゲームはした。負けた。悲しい。
あと見かねた同居人が高いアイスを買ってくれました。美味しい。
とにかくそんなこんなで小さな一人旅が決まりました。
一日目
朝、8時に起きる。無職にはあまりにツラい時間…
久しぶりの外出に、慣れない身支度をして出発。
目的地は福岡で、僕の住んでいる所からは新幹線で行きます。
ひさびさの新幹線にはちょっとわくわく。
僕は鉄道はそんなに好きではないですが、鉄道に魅力があるということは何となくわかるような気がします。
新幹線から在来線へ乗り換え、大学最寄り駅へ。
そしていざ大学に着くたのはいいが、ここで問題が。
周りがあまりに生き生きとした大学生ばかりで、少し心がきつくなってしまったんですね。
どう見ても自分が少し浮いてしまっているのもキツかった……。
見知らぬ土地のトイレで10分も落ち着いてしまいました。こんなんで僕は大学生ができるのか…。
まあそんなこんなでお昼頃願書を出せた僕は、ついでに大宰府観光に行くことにしました。
もちろん観光も一人、と言いたいところですが、
ふと福岡に住む友人K君に電話をかけてみたところ、付き合ってくれるということで、二人で太宰府を観光してきました。
この友人K君は「面倒だから」 という理由でLINEやその他SNSを一切せず、季節に一度突然電話をかけてくるレアキャラだったので、つかまったのはとてもラッキーです。
K君とは大宰府線への乗り換え駅である“二日市駅”で待ち合わせたのですが、
ここがほんとに何もない。
待ち合わせまで座っておける喫茶店くらいあるだろうと思っていたらそれすらないんですよね。
あるのはただ英進館とイオンのみ。
むしろこんな所にまで徹底して駅前の校舎を作る英進館の地元密着っぷりには少し見直しました。
仕方がないので暇をつぶすためにイオンに入ったのですが、ここで思わぬ拾い物がありました。
どうですかこのはらぺこあおむしのボール。とってもかわいいですよね。
こんなにかわいいのにこいつ、スタバのコーヒーより高いんですよ。
値段は可愛くない……。
話を戻します。
二日市駅で久ぶりにK君と会った僕は、やっと大宰府に向かい観光を始めるわけですね。
大宰府が天満宮で有名なのは皆さん知っての通りだと思うので、そこらへんは省略します。
ちなみに本殿の手前の広場では猿と芸者が見世物をしているのですが、特に良かったのがはつらつとした芸者のおじさんのTシャツには大きく『毎日が地獄です』と書かれていたことですね。
世知辛い……。
本殿にお参りを済ませ、他に見所が分からない僕は当然地図を見るわけですが面白いものを見つけるんですよね。
ん…?
んんん……???
だざいふ遊園地……???????
そう、なんと太宰府天満宮の敷地内には遊園地が存在するのです。
びっくり!
目の前まで来てみると全く人が入っていなくて二度びっくり!
ここでだざいふランドの中に入ってみようとも思ったんですが、だざいふランドの入り口の直前に秘密の参道らしきものを見つけたのでそっちに入っていくことにしました。
オタクは移り気。
五分くらいで登れるのかな?と軽い気持ちで入っていった参道ですが、入って三分でいつの間にかしっかりとした登山道に変わっていました。だまされた……。
うっすらと見えるだざいふゆうえんち
かれこれ三十分ほどぬかるんだ山道を登っていくと頂上にはひっそりとした稲荷神社が。
そこでもおみくじが売っているのですが、下の天満宮本殿で売っているおみくじと内容はまったく同じで、こっちのほうが金ぴかの紙が使ってありなんか豪華。
小さな社の裏には『奥の院』というほこらまであって、通っぽい気分になれて満足。
参って下山した後はパフェでも食べたいなと思ったのですが、どこも四時に店じまいしてしまうようでお店探しに苦労しました。
どこを探してもパフェがなかった……
大宰府ででの出来事はこんなものですね。
この後は電車で博多に移り、二人で焼き肉を食べました。
僕は自分で言うのもなんですが、女性っぽい髪形をしていて見た目で同性愛者の方にまちがえられることが多いんですよね。
それに比べK君は正直言ってクールでモテる人物なので、博多では「お前と一緒にいるところを知り合いに見られたくない」と終始そわそわしていました。
それでいて食事中に急にK君が「明日実家に帰るから今日はこっちに泊まって一緒に帰ってくれないか?俺のところは泊まるの無理だけど。」とか言い出すんですよね。
ツンデレがすごい。
なぜ僕はこんな趣味も全く違うK君と友人になったのか謎です……。
勿論日帰りで帰るつもりだったのでホテル代なんて持っているはずはなく、なおかつ僕は友達が少ないので、博多にK君以外の泊めてくれそうな友達なんて一人しかいなかったんですよね。
その一人しかいない友人であるジェロニモ君と連絡がつかなかった場合僕はK君おすすめの野宿スポットで夜を明かすことになりそうだったので必死に電話しました。
なぜK君はおすすめの野宿スポットなんかを知っているのかもまた謎です……。
何とかジェロニモ君と連絡がつき事情を話すと快諾してくれたので、焼き肉を食べ終わると博多でK君と別れ、僕はジェロニモ君の家の最寄り駅まで電車で向かいました
そして最寄り駅についてジェロニモ君の家までの道を聞こうとすると、なんと最寄駅からジェロニモくんの家までは徒歩約40分。最寄り駅とは……。
車持ちのジェロニモ君の部活の先輩にも助けてもらい、なんとかジェロニモくんちに到着。
一日歩き疲れた僕はゆっくり座って休みたかったのですが、これが「なぜ人を泊めようなんて思ったのか?」というくらいジェロニモ君ちが散らかってるんですね。
それでいて来客用に毛布は二組あるのイミワンナイ……。
しかもどうも今夜は先客がいたようで、野宿の危機の次は初対面の人と夜を明かすという僕のコミュ力の試される試練の到来。
でもその先客もジェロニモ君も、勿論僕も“オタクだった”ということが功を奏し、すぐに打ち解けることができました。
その後は共通の知り合いも通話を使って交え、予想外に盛り上がり気づけばその夜は朝になるまで語り明かしていました。
二日目
徹夜で僕の相手をしてくれたジェロニモ君がなんと僕の分の朝ごはんまで作ってくれました。優しい。
料理をするジェロニモ君。残念だが料理姿は似合ってはいない。
朝ごはんを食べて身支度を整えた後、僕はジェロニモ君ちを出発しました。
ジェロニモ君は僕をバス停まで送ると、そのまま寝ずに大学へと向かっていました。
僕はその後バスに乗り博多まで直行。
ちょうど同時に博多についたK君と合流し、喫茶店で少し休んだ後「思い出が欲しい」と言うので福岡の街観光へ。
二次元では異性に「思い出が欲しい」と言われるときはだいたいHシーンのフラグなので、ちょっとびっくりしてしまいました。
まずはバスに乗り福岡タワーへ。
“福岡タワー”なんて聞いたことすらなかったので「どうせ京都タワーの同類でたいして高くはないんだろう」と高をくくっていたら、びっくり。
その高さ234m。京都タワーが131mなので、だいたい倍。
福岡にこんなスポットがあるなんて知らなかった…
ついでに地上123m地点にある展望台で二人で昼ご飯を食べました。
とってもいい景色でした。展望台からの写真は特にありません。
ごはんを食べて、タワーから降りた後はすぐ横にある砂浜を歩きました。
ここで気づいたのですが、僕はたぶんK君が将来女の子と行くかもしれないデートスポットの下見に付き合わされているっぽいんですよね。
男二人旅にしては良い雰囲気過ぎる……
僕の写真です。
ちなみに浜辺の周りも散歩したのですが、ここら辺は良い感じの橋がいっぱい架かっていたのでちょっとした見所です。
良い…。
一通り満足すると、次はバスで博多まで戻りそこから大濠公園へ。
二人で間で湖では白鳥のボートに乗ろうとなってたのですが、その日は残念ながら貸し出しは休みでした。残念。
仕方がないので湖のほとりにある雰囲気の良い某チェーンのカフェへ。
一時間ほど二人でまったりとした時間を過ごしました。
やっぱりどう見てもこれデートコースなんですよね。
楽しかったから良いですが……。
カフェで撮った写真。
こういういい雰囲気の場所でゆっくりしてると、そんな大濠公園が通学路の学生たちの下校姿なんかが目に入ってくるわけですね。
そういうのを見ていると僕の学生時代の思い出と照らしあわされて、なんだか自分の失ったものの重要さがじわーっと胸にしみてきてとても苦しい気持ちになってくるんですよね。
環境だけ見たら僕の学生時代は青春的にはたぶん偏差値36くらい…。
いや、クラスの女子のLINEグループが僕のアンチグループになっていたことを考えるとその評価もおこがましいですね。
すみません、楽しくない話題になってしまいました。
大濠公園を出た後はK君が里帰りの荷物を自宅に取りに行く言うので、一旦別れて博多駅で落ち合うことに。
そこからは特に何もなく、K君と再び合流した後はコンビニで焼き鳥と飲み物を買い、それをもって新幹線へ。
新幹線で食べるあのコンビニのぶりっぶりの焼き鳥ってとってもおいしいですよね。
無事に故郷についたK君は、「親にお前と一緒にいるところを見られたくないから俺が出た5分後に駅を出てね。」と言い残し、さっさと家へ帰っていきました。
僕は浮気相手か何かなのか……。
その後僕も無事に帰宅し、この旅は終わりました。
最後に
久々に随分と長いブログになってしまいました。
もしここまで読んでくれた人がいれば、ありがとうございます。
最近、一部の天才達を除いて、人間はどうも精神的にも一人では生きていけない生き物なんだなというのを、社会から離れて暮らして強く感じていました。
そんな他人と話す機会さえほとんどない生活環境だったので、今回こんなに友人とコミニにケーションをとりその上他人の優しさに助けられた旅はとっても嬉しく、楽しかったです。
改めていろいろな人に助けられた旅でした。
特に僕を野宿から救ってくれたジェロニモ君と、今回の旅に付き合ってくれたK君には感謝を。
どうもありがとうございました。
この感謝の言葉をもって今回の記事は、終わりです。